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猥電マエストロ

以前ここで秘宝殿レポ日記書いたら、「興奮しましたか?」という拍手コメントをもらったことがあります。
※レポは、2009年10月25日のブログ記事をご覧下さい。

残念ながら、興奮しようにも、コレを見てどう興奮しろというんだ? って展示物しかなかった。しかも知り合いからのコメントじゃないから、ギャグで返すわけにもいかない。どう考えてもイタズラ半分のコメントだろうから、ここでネタにしちゃうけどさ。

しかしまぁ、こうやってネタが出来たぜ!!! って喜ぶ私のような豚野朗はいいよ。

若干のアレじゃ、もはや揺るがないもの。

例えいたずら電話が掛かってきても、電話の向こうの変質者と一緒にハァハァ呼応しあう攻防戦だって、軽くこなす。もはや、どっちがいたずら電話かけてんのか分からなくなるまでな!!!

実際そうやって対抗して、十五分くらい時間無駄にした事がある。
その時、本気で私は死んだ方がいいと思った。

でもしかし、今はアレだね。

家の電話よりも、家族がそれぞれ携帯を使っている家の方が多いから、昔よりもそういう「突撃☆今日のパンツは何色ですか!?」みたいな飛び込みイタズラ電話も減っているのでしょうね。

むしろ、今そんな電話を取ろうもんなら、録音付きで実況する。

「ハァハァハァ、い、今何色のパン……」「ちょ、待、待って!! 今パソコン立ち上げるから、あと録音するの持ってくるから!!! パンツ!? 履いてない!!」と。

ちなみに、こういう猥褻ないたずら電話は、総称して「猥褻電話」と呼ばれるらしい。あまりにそのまんますぎるから、略して猥電と呼ぶ。

ああいう猥電て、タウンページとか見て選んでるんだろうか。

特定のターゲットがいる場合はターゲットを調べてかけるだろうが、そうでない場合はどうやって獲物を捕らえていたのか、若干気になる。

ていうか、猥電にふさわしい相手を求めて、わざわざタウンページで一つ一つの番号に掛けてる姿とか、すげぇ間抜けだろ。効率悪いし。老婆やオッサンが出たところで、パンツの色を聞ける猛者はいねぇだろうし。



だが、そういう猛者が存在したのだ。

相手が例え何者であろうと、猥電をけしかけてしまうという猛者が。



私がまだ、小学生の頃。

まだ世の中がおおらかで、ユーモアで片付けられる程度の憎めない変態が、その辺にのさばっていた時代の事であります。

小学校二年生の頃。
私は放課後友人達と共に、学校近辺の林を駆けずり回って日々を過ごしていた。

当時はその辺に電話ボックスが点在していて、毎日遊びにいく場所は違えど、必ず行く場所行く場所に、電話ボックスの姿があった。

その中でも、私達の行動テリトリーの中で、極めて学校から遠い場所にあった電話ボックス。

そこにある時期から、一人のおっさんが現れるようになった。

茶色い革のジャンパー、ケミカルウォッシュで先すぼまりのジーンズ、そしてなぜかホー○ンスのごつい登山靴を身に付けた、怪しい落ち武者ヘアのおっさん。

おっさんは、チラシのようなものをジャンパーのポケットやらズボンの尻ポケットに沢山つっこんで、いつもニヤニヤしながらどこかに電話を掛けているのだ。ポッカコーヒー(なんとも形容しがたい表情の男の顔が付いてるアレ)を電話機の上に置き、たまに駄菓子のようなものを食べながら。

毎日、夕方四時過ぎになると決まって出没するそのおっさんに、私たちは「登山家」という名前を勝手に付け

気が付いたら、毎日毎日学校から遠く離れたその電話ボックスまで、登山家の姿を確認しに行くのが日課となっていた。

しかし、あくまで登山家に、私達の存在を気付かれないように。

登山家、というあだ名は付いているものの、アレが得体の知れないおっさんである事に変わりはない。私達はひっそりと、しかしニヤニヤと、林の影から登山家を観察し続けた。

登山家発見から一ヶ月ほど経ったある日。

友人の中の一人、勇気ある馬鹿が、登山家がどこかに電話を掛け終わったタイミングを見計らって、登山家のいる電話BOXに特攻を掛けたのだ。

登山家は、電話BOXに走りよる子供に一瞬慄いたのか、受話器を置こうとした手で電話BOX上のどんどん焼きソース味(駄菓子)をぶちまけた。その勢いで、胸ポケットからも飛び出る何かのメモ。メモに紛れて散らかる蒲焼さん太郎(駄菓子)。

自分の所持品で、一気に電話BOXの中をはげ散らかした登山家の無様な姿を見て、私達も特攻を決める勇気が沸いてきた。

一人が突撃を始めれば、次々とそれに続くのが、子供とオバサンの習性だ。

子供5、6人に電話BOXの周りを包囲され、登山家にもはや逃げ道はない。

観念したのか、登山家は無駄な抵抗をやめ、電話ボックスのドアを半分ほど開けて

「何だ、君達は……何してる!!」

と、呂律の廻らない状態で私達に話しかけてきた。

おじさんが、何してるんですか。

知らないオッサンを前にしても、こちらの方が人数は多い。私達は臆する事無く、登山家に次々と質問を投げかける。

「おじさん、何してるのー」
「おじさん、いつもいるのはなんで?」
「いつもどこに電話してるの?」
「おじさん、なんで登山家みたいな靴履いてるのに皮ジャンなの?」

子供達の質問攻撃に対し、登山家はおろおろと手をまごつかせていたが

「おじさんはね」

ある瞬間、腹を決めた様子でこう言い放った。

「戦ってるんだよ」

……何と?

私達は一瞬ぽかんとしたが、あんまり深い事を気に出来る様な繊細な心を、生憎誰も持ち合わせていなかった。

「おじさん、戦ってるの?」

「そうだよ、だからおじちゃんはいつもここから電話をして、今日の成果を報告してるんだ」

「へー」

わけがわからん。

わけがわからんけど、まぁ構わない。

きょどる登山家から一端目を離し、電話BOXの周りに散らばったチラシに目を落とす。

多数の散らばったチラシには、多数の電話番号が乱雑に表記してあった。

更にその電話番号の中には、番号の脇に「赤」とか「グンゼ」という表記のあるものも存在した。

友人の一人もそれを発見し、すぐさまそれを登山家に問い掛ける。

「おじさん、これ何の暗号?」


登山家は口をすぼませて、照れたようにニヤニヤしながら


「それはねぇ、パンツの事だよ」


おいおい……。
なんて素直な変態だ!!!!!

この瞬間、今の自分なら登山家が完全なる変質者だという事を確信しただろう。

だがピュアフルな私達は、登山家の真意など知る由もなく。

それよりもこんな落ち武者みたいなおっさんが、紙や駄菓子の散らばった電話BOXの真ん中で「パンツ」という単語を口にした。という目の前の愉快さに、私達はとりあえず爆笑した。

面白い事言う人=いい人。という方程式が簡単に成立してしまう。

子供なんて、正直そんなもんだ。

「いたずら電話してたのー?」

そして子供は素直な生き物だ。

私達は口々に、登山家が今まで行っていた行動の核心をつくような質問をしてしまう。

しかし登山家の方も、こちらに登山家を咎める意思がないのを理解していたのか、ずっと照れたようにニヤニヤしっぱなし。


以下、登山家との会話。

「いたずら電話じゃなくて、おじさんはこうやって各家の洗濯物とかを調べて、それを(なんて説明してたか支離滅裂すぎて、よく覚えていない)」

「電話切られない?」

「切られる前に聞くから大丈夫、おばあちゃんとかおじいちゃんだと『ハァー? パンー?』って聞き返される事あるけど」

「若いお姉ちゃんとかじゃなくても、パンツの色を聞くの?」

「誰にでも聞くよ、お兄ちゃんでも、おばあちゃんでも。前に、どこかの家のおじいちゃんに『パンツじゃなくて、さーるーまーた!!!!』って言われた事もあるよ、すごいだろ」

「アハハ、すごい!!!」


すごくねぇよ。


その後も、私達は登山家のパンツ武勇伝を、約三十分弱に渡って聞き続けた。

登山家は、蔑まずに自分の趣味の話を聞いてくれる(それどころか喜んで聞いている)私達の態度がよほど嬉しかったのか、色んなパンツの話をしてくれる。

私はその登山家の話で、「スキャンティ」と「シースルー」という単語を始めて知った&覚えた。

あまりにオープンすぎる告白に次第に感覚が麻痺し、登山家(仮名)の言っている事が、ただただ面白く聞こえ出す。女性だけにじゃなく、老若男女関係無しにパンツの色を聞いているという登山家に、若干尊敬の念すら覚えた。多分、パンツの形状も聞いているだろう。

登山家は、間違いなく変態だ。もうここまでいくと筋金入りのパンティジャンキー、猥電マエストロと言っても過言ではない。

でも、自分らに危害をくわえる気配はないし、聞いてる分には面白い。

あげく、登山家は最後に私たちにこう言ったのだ。

「もう暗くなるから、そろそろ家に帰りなさい」

登山家の話を聞くうちに、すっかり日が暮れていた事に気付かなかった。五時近くという時間は、7歳の子供にとっては結構遅い時間である。


やばいぞ、登山家いい変態だ!!!


登山家と別れるのはつまらなかったが、とりあえず私達は登山家に挨拶をして、帰宅する。帰宅時は誰からも話が出なかったが、それは多分みんなが思っていた事だから、誰も言わなかったんだと思う。

『明日も、登山家ウォッチングにいくっきゃない!!』と。

しかし。
翌日電話BOX に行ってみると、そこに登山家の姿はなかった。

私達が特攻をかけたからだろうか?

私達の誰かが、親に自分の事を言うのではないかと心配をしたのだろうか?

私達が特攻を掛けた日以来、登山家はその電話BOXから姿を消してしまった。


でも


「登山家、夏が近くなったから山登り行ったんじゃねwww」


私達は登山家との別れを惜しむ感傷的な心を、生憎誰も持ち合わせていなかった。


「登山家は捕まって懲役100年の判決」という結論が出た後、私達は次第に登山家の存在を忘れて行った。


しかし、二ヶ月ほど経ったある日。

共に登山家に特攻を掛けた友人の一人が、こんな事を口走る。


「そういえば、昨日駅東の電話BOXに登山家がいたんだけど」


……登山家、捕まってねぇ!!!!


でも、既に登山家に対しての興味が失せていた私達は、その電話BOXに行こうと、誰一人言い出さなかった。

発見した友人ですら、「まぁどうでもいいんだけど」と、話を流す始末。


子供なんて、そんなもんだ。

以上が、私の遭遇した変質者の思い出です。

今までの人生の中で何人もの変態に遭遇してきたが、極めてライトな変態もいれば、とてもここでは書けないような変態もいらっしゃいました。それはまぁ場所を選んで、気が向いた時に記述していこうと思う。


今日の一言
「自覚のある変態は、わりと紳士
 自覚のない変態は、ただのキ○○イ」
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2010-11-02 23:34 : 雑記 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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